面会交流の前日でした。

夜になって、スマートフォンに1通のLINEが届きました。

「明日は会わせません」

「子どもが会いたくないと言っています」

それだけでした。

理由も詳しい説明もありません。

そのお父さんは、何度もその画面を見返したそうです。

電話をしようか。

すぐに返信しようか。

いや、今は待った方がいいのか。

頭の中で考え続けて、その日はほとんど眠れなかったと言います。

実際の相談でも、このような話を何度も聞いてきました。

面会交流が突然中止になる。

理由がよく分からない。

子どもに何が起きているのかも分からない。

すると、多くの親は強い不安に襲われます。

そして、その不安が大きいほど、

「何かしなければ」

という気持ちになります。

でも、相談を続けてきて感じるのは、

面会交流が突然中止になった直後ほど、焦って動かない方がいいこともあるということです。

この記事では、面会交流が突然中止になった時に親が最初に考えたいことと、やってしまいがちな行動についてお伝えします。

この記事を書いた人

利光加凪(としみつ かな)

離婚経験者。

別居・離婚・親子交流問題を中心に、累計3,000件以上の相談支援を行っています。

これまで、

・子どもに会えなくなった

・面会交流が突然止まった

・「子どもが会いたくない」と言われた

・親子交流がうまくいかなくなった

といったご相談を数多くお受けしてきました。

面会交流が止まると、多くの親の頭の中で起きること

相談を受けていると、

面会交流が止まった親御さんから、よく似た言葉を聞きます。

「もう二度と会えなくなるんじゃないでしょうか」

「このまま父親じゃなくなってしまう気がするんです」

「子どもに忘れられそうで怖いです」

実は、多くの方が苦しんでいるのは、

今日会えなかったことだけではありません。

その先にある未来です。

来月も会えないかもしれない。

半年後も会えないかもしれない。

子どもが自分のことを思い出さなくなるかもしれない。

そう考えると、不安がどんどん大きくなります。

あるお父さんは相談中にこう話されました。

「会えないことも苦しいんです。でも、それ以上に、子どもの成長から自分だけ取り残されていく感じが苦しいんです」

私はその言葉を今でも覚えています。

面会交流の問題は、単なる予定変更ではありません。

親としての存在そのものが揺らぐような感覚になることがあるのです。

「子どもが会いたくない」と言われた時、多くの親が自分を責める

面会交流が中止になる理由として、

もっとも相談が多いのが、

「子どもが会いたくないと言っています」

という言葉です。

この言葉を聞いた時、

多くの親はショックを受けます。

そして、

「自分は嫌われたのだろうか」

「何か傷つけることをしたのだろうか」

と考え始めます。

実際の相談でも、

前回の面会交流を何度も思い返している方がいます。

あの時の言葉が悪かったのだろうか。

叱ったのがいけなかったのだろうか。

帰り際の態度が冷たかっただろうか。

しかし、

本当に子どもの意思なのか。

背景に別の事情があるのか。

それは慎重に見ていかなければ分かりません。

だからこそ、

この言葉だけで結論を出さないことが大切です。

面会交流が突然中止になった時にやってしまいがちな行動

ここからは、実際の相談でよく見かける行動です。

どれも親として自然な反応です。

ただ、状況によっては逆効果になることもあります。

何度も連絡をしてしまう

「なぜですか?」

「理由を教えてください」

「いつなら会えますか?」

不安になると確認したくなります。

しかし、返信がない。

するとさらに不安になる。

また送る。

この繰り返しになってしまうことがあります。

長文LINEを送る

相談前に送ったLINEを見せていただくことがあります。

そこには、

反省。

悲しみ。

怒り。

子どもへの思い。

様々な感情が書かれています。

でも、受け取る側からすると、

「気持ちが重い」

と感じることもあります。

本人は説明しているつもりでも、

相手には圧力として伝わることがあるのです。

怒りをぶつける

「約束が違う」

「そんなことは認められない」

そう言いたくなる気持ちは分かります。

実際、私自身も親の立場なら同じ感情を持つと思います。

ただ、

怒りをぶつけた結果、

さらに関係が悪化してしまったケースもたくさん見てきました。

まず整理したいのは「何が起きているのか」

相談でよく感じることがあります。

多くの方は、

起きている出来事よりも、

想像している未来に苦しんでいます。

例えば、

面会交流が1回中止になった。

すると、

「もう二度と会えないかもしれない」

と思ってしまう。

もちろん、その不安は自然です。

でも、

実際にはまだそこまで状況が進んでいないこともあります。

だからこそ、

まず確認したいのです。

今回だけの中止なのか。

継続的な拒否なのか。

何を理由にしているのか。

今はどんな状況なのか。

事実と想像を分けて考えることが大切です。

ある相談者さんが気づいたこと

あるお父さんは、

面会交流の中止を伝えられてから、

毎日相手へ連絡していました。

返事はありませんでした。

すると、

さらに不安になりました。

相談で話を聞いているうちに、

ある言葉が出てきました。

「会えないことも苦しいんですが、本当は子どもに忘れられるのが怖いんです」

その瞬間、

本人も少し驚いた表情をされていました。

離婚や別居の相談では、

表面的な問題の奥に、

もっと大きな不安が隠れていることがあります。

そこが見えてくると、

対応の仕方も変わってきます。

面会交流の問題は親子交流だけの問題ではない

相談を続けていると、

面会交流の問題は、

面会交流だけの問題ではないことが少なくありません。

別居に至った経緯。

夫婦間の信頼関係。

これまでのやり取り。

相手の不安。

様々なものが重なっています。

だから、

「会わせてください」

だけでは解決しないことがあります。

親子交流の問題を考える時は、

少し広い視点で状況を見ることも大切です。

私が相談で大切にしていること

相談に来られる方の多くは、

答えを探しています。

「どうすれば会えるようになりますか」

「何を送ればいいですか」

「どんな対応が正解ですか」

でも、私はすぐに答えを出そうとはしません。

なぜなら、

状況を整理する前に答えを出しても、

その人に合わないことがあるからです。

同じ「面会交流の中止」でも、

背景は一人ひとり違います。

だからまず、

何が起きているのか。

何に苦しんでいるのか。

相手は何を感じているのか。

そこを一緒に整理していきます。

よくある質問

面会交流を拒否されたら、もう子どもに会えないのでしょうか?

そうとは限りません。

相談の中でも、

一時的に面会交流が止まったものの、その後再開したケースは少なくありません。

大切なのは、

今何が起きているのかを整理することです。

感情的になって関係を悪化させてしまうと、

再開の可能性を下げてしまうこともあります。

子どもが会いたくないと言っている」と言われたら諦めるしかないのでしょうか?

この相談は非常に多くあります。

ただ、

その言葉だけで全てを判断することはできません。

子どもの年齢。

親子関係。

別居期間。

家庭環境。

様々な背景があります。

実際には、

子どもの本音が十分に確認されていないケースもあります。

だからこそ、

一つの言葉だけで結論を出さないことが大切です。

面会交流調停を申し立てた方がいいのでしょうか?

ケースによります。

調停が必要になるケースもあります。

一方で、

調停の前に整理した方がいいことがあるケースも少なくありません。

私は法律家ではありませんので法的な判断はできませんが、

実際の相談では、

調停そのものよりも、

その前の対応が大きな影響を与えているケースを数多く見てきました。

相手に手紙を書いてもいいのでしょうか?

手紙そのものが悪いわけではありません。

ただ、

相談前に見せていただく手紙の多くは、

「自分の気持ちを分かってほしい」

が中心になっています。

今の相手に届く内容になっているか。

その視点が大切です。

実際、

少し内容を見直しただけで、

やり取りの雰囲気が変わったケースもあります。

子どもに直接連絡してもいいのでしょうか?

状況によって大きく異なります。

親子関係を守りたいという思いから連絡したくなる気持ちは自然です。

しかし、

状況によっては逆効果になることもあります。

一般論だけで判断するのではなく、

現在の状況を整理した上で考えることが大切です。

面会交流が止まった時、一番やってはいけないことは何ですか?

一つだけ挙げるなら、

不安だけで行動することです。

面会交流が止まると、

多くの親は恐怖を感じます。

子どもに会えなくなるのではないか。

忘れられてしまうのではないか。

その不安から、

何度も連絡をしたり、

感情的なやり取りになったりすることがあります。

しかし、

後から振り返ると、

「あの時は冷静ではなかった」

と話される方も少なくありません。

だからこそ、

まずは状況を整理することが大切です。

面会交流が突然中止になった方へ

面会交流が止まると、

多くの方が孤独を感じます。

周囲に相談できる人がいない。

誰にも気持ちを理解してもらえない。

そんな声もよく聞きます。

でも、

同じような経験をしている親御さんは少なくありません。

そして、

今の状況を整理することで見えてくるものもあります。

一人で抱え込まず、

まずは現在地を確認するところから始めてみてください。

まとめ|面会交流が止まった時こそ焦らない

面会交流が突然中止になると、

強い不安を感じます。

子どもに会えなくなるかもしれない。

忘れられてしまうかもしれない。

親としての存在が薄れてしまうかもしれない。

そんな恐怖を抱く方も少なくありません。

でも、

不安が大きい時ほど、

焦って動くことで状況を悪化させることがあります。

まずは、

何が起きているのか。

自分は何に苦しんでいるのか。

相手は何を理由にしているのか。

そこを整理することから始めてみてください。

今の状況を整理したい方へ

面会交流が突然止まると、

一人で考えていても答えが出ないことがあります。

私はこれまで、

別居・離婚・親子交流問題を中心に3,000件以上のご相談をお受けしてきました。

・面会交流が突然中止になった

・子どもが会いたくないと言われた

・子どもに会えなくなった

・どう対応すればいいか分からない

そんな方は、一度状況を整理してみませんか。

90分個別相談では、

今やるべきことと、

今は避けた方がいいことを一緒に整理しています。

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