こんにちは!
究極の夫婦関係メソッド カウンセラーの 利光 加凪(としみつ かな)です。
先日、このようなご相談をいただきました。
「わたしはすぐに離婚をしたいわけではありませんが、夫はすぐにでも離婚したいようです。
夫とはあまり良い関係ではないので、いずれ離婚したいとは思っています。
しかし今はパート勤めのため収入の心配もあり、子供たちが大きくなるまでは
しないつもりです。
別居して婚姻費用をずっと払ってもらうか、さっさと離婚した方がいいのかで悩んでいます。」
同じようなことで悩んでいる方は多いことでしょう。
そこで今回は、別居して婚姻費用をもらい続けるほうがいい?離婚して養育費をもらったほうがいいい?どっちがお得か比較 をしていきます。
離婚と別居どちらがお得?
まず、離婚をしたほうが良いか、別居のほうが良いか、どちらを選ぶかはその人の立場や考え方によって大きく異なりますね。
「お得」というのは、金銭面はもちろんですが、身体面、精神面もとても関係します。
そこで、あなたの場合はどちらを選んだほうが得なのか、具体的な例を挙げてご紹介していきます。
離婚より別居が得な場合
まずは、離婚より別居を選んだ方がお得な場合をご紹介します。
離婚の面倒な手続きを回避したい人
離婚をするまでには、時間も労力もとてもかかります。
夫婦での話し合いですんなりと離婚が成立すればよいのですが、相手が離婚に応じてくれない場合などは、話し合いが長引きますね。
また、話し合いで決まらなければ、調停や裁判など面倒な手続きをしなくてはならないこともあります。
そんなときは、別居を選ぶことでその面倒さを回避することができます。
よって、
・もう一緒には住みたくない
・離婚に手間どりそう
・あまり一緒には暮らしたくないけど、離婚するほどでもないかな
と思う場合は、まず別居から始めるほうが良いでしょう。
配偶者の扶養に入っていたい人
配偶者の扶養に入っていたい人は、別居のほうがいいでしょう。
収入がない専業主婦や、収入はあるけれどパートなどで収入が少なく配偶者からの生活費で暮らしている方は配偶者の扶養から外れると、扶養に入っているからこそ受けられている健康保険や厚生年金などの制度が受けられなくなってしまいます。
「夫婦は、別居していても夫婦でいる限り、同じ生活水準を保たなければならない」
と定められています。
ですから、今のあなたの収入や貯蓄で離婚後の生活が厳しいようであれば、まずは別居を選んでから離婚を考えるのが得策ですね。
2人の関係性を見つめ直したい人
離婚をするか否かを争うほど夫婦関係が悪化している状態で同居していると、より相手の嫌な部分が目についてしまいます。
別居をすることで、一度相手と離れ、お互いに相手の良さを思い出す機会を作ることができますね。
しかし、一度別居すると、かなりの確率で離婚に至る可能性があります。
とくに、離婚裁判になった場合は別れる方向になりやすいので、十分考えてからのほうがよいですね。
別居より離婚が得な場合
次に、別居より離婚を選んだ方が良い場合をご紹介します。
再婚をしたい人
今の配偶者と婚姻関係を解消して、次の幸せを掴みたい!と思っている人は、別居ではなく離婚したほうがいいでしょう。
特に女性の場合は、「年齢的なことを考えて、早く子供が欲しいから早く再婚相手を探したい」という人は絶対に離婚したほうが得ですね。
以前は、「女性は離婚後180日間再婚できない」と法律で定められていましたが、現在は100日という新ルールになりました。
それによって、女性にとってスピーディーでスッキリした展開で再婚という新しいスタートを切ることができるようになりました。
婚姻関係継続に精神的ストレスが大きい人
離婚をするには手間や時間がかかります。
しかし、それ以上に婚姻関係を解消したいほどの精神的なストレスが大きい場合は、離婚を考えたほうがいいでしょう。
一番優先したいのは、心身の状態を健康に保つことですのでね。
財産分与や慰謝料をもらいたい人
離婚をすると財産分与が発生します。
夫婦で築いた共有財産の2分の1をもらうことができます。
また、相手が不貞行為をしていた場合などは、慰謝料の請求が認められる可能性もあります。
結婚歴が長く、
・財産分与できるものがたくさんある人
・不貞行為で慰謝料を取れる人
は、金銭面で考えたときは離婚したほうが得になります。
婚姻費用と養育費はどちらが得か比較
次に、「別居した場合の婚姻費用」と「離婚した場合の養育費」を比較して、どちらを選んだほうが得なのかについてみていきましょう。
金額的には婚姻費用のほうがお得
結論から言ってしまえば、婚姻費用と養育費を比較した場合、金額でいえば婚姻費用をもらう別居の方がお得です。
婚姻費用は、夫婦が同じ生活水準を保つために、夫婦どちらか収入が多い方が少ない方に生活費を負担しなくてはなりません。
ですから、冒頭のご相談者様のように配偶者より自分のほうが収入が少ない場合は、離婚せずに別居をして婚姻費用をもらうほうが得になります。
究極の夫婦関係メソッドではどのように考えるか
カウンセリングでは、別居か離婚かを迷ったり、どちらが得なのか悩んだりされている方には次のようにお伝えしています。
3つの視点からゴール設定してみよう
まずは、あなたが達成したい「ゴール」は何か?を明確にしていただきます。
そのゴールを明確にする上では、「時間」「お金」「心」の3つの視点が大切です。
冒頭のご相談者様の場合は、別居するべきか離婚すべきかをそれぞれ、時間、お金、心の視点から考えていただきました。
【すぐに離婚】
• 時間:調停などで掛かる数か月
• お金:子どもが小さく収入が心配
• 心:精神的には離婚に進めていきたい
【長期の別居】
• 時間:相手がどうしても離婚をしたい場合は裁判などで長期化
• お金:当面心配なし
• 心:別に暮らしているので負担は少なくなるが、夫婦の義務は続く
というような感じで、それぞれの場合に想定できることを書き出しながら、ご自身のゴールを一緒に考えていきました。
別居にも離婚にもメリット・デメリットがある
別居にも離婚にも、その人ごとにメリット・デメリットがあります。
ご自身の経済力や相手からの慰謝料・財産分与の支払が期待できるか、お子さんがいる場合は、離婚後に得られる児童扶養手当などの福祉はどの程度あるのか、などは人によって様々です。
自分が最も望むこと、複数の望みがあるときはそのバランスを考慮して、あなたにとってベストと思えるゴールを決めていただきたいと思います。
離婚をするか、別居をするかは、なかなか迷うことが多いことでしょう。
決めかねる場合は、家庭内別居という方法もありますよ!
まとめ
今回は、別居して婚姻費用をもらい続けるか、離婚して養育費をもらったほうがいいか、どっちがお得か比較をしました。
まずは、あなたが達成したい「ゴール」は何か?を「時間」「お金」「心」の3つの視点で洗い出しましょう。
そして、離婚と別居のメリットやデメリットを比べてみましょう。
次に、ご自身が望むことのバランスを考えてベストと思えるゴールを決めていきましょう。
考えても堂々巡りをしてしまう、バランスのとり方がよくわからないという方は、Q&Aを繰り返しながら一緒に考えていくことも可能ですので、お気軽にお問い合わせくださいね!